スティーブ・フィンレー | Ward's Dealer Business | 2011年3月11日
多くの自動車ディーラーを悩ませている問題に、大量のWEB経由のリードに対して、それを捌くにはスタッフの数が少なすぎる、というものがあります。
これは、WEB経由のリードが増えているにも拘わらず、昨今の厳しい経済状況の下でディーラーがダウンサイジングを実施した結果、スタッフの質・量が低下している事に起因しています。
アーバン・サイエンスのグローバル・プラクティス・ディレクターであり、自動車業界コンサルタントのジョディ・スティダムは、「多くのディーラーが規模の縮小を行っている」としています。
しかし、アーバン・サイエンスのレポートによれば、WEB経由のリードは、メーカーによっては50%から532%に増加しています。
これは、多くのリードをより少ないスタッフで処理しなければならない現実を示しています。そして、ディーラーの担当スタッフは、いくつかのリードに対しては適切なフォローを行う事が出来ず、レスポンスの遅れや、レスポンスをしなかった事について咎められる事になりがちです。
しかし、彼らはオンライン・リードの処理を怠って、しばしば食堂で一服していたと、と言うわけでは無いのです。この事態は、人件費削減のために生じた、彼らの処理能力を超えた仕事量の増加による、と考えた方が妥当でしょう。
完璧なディーラー業務では、全てのWEB経由のリードに対して、送信者はスティダムの言う通り「見込み顧客である事に違いは無い」訳ですから、何らかのフォローがなされるべきです。
しかし、他に比べてより積極的な態度を取る見込み顧客も存在します。また更に積極的にこちらに働きかけて来る熱心な見込み顧客も存在します。もっとも、多くのリードがただの「冷やかし」である事も事実です。
また「相見積り」をしている見込み顧客も存在します。彼らは他のディーラーとの交渉に役立てるために、多くのディーラーの価格情報を求めています。彼らは、いかにも買いそうな雰囲気で価格の提示を求めてくるでしょう。
アーバン・サイエンスのリサーチによれば、多くの消費者が自動車購買の際にWEBサイトを利用している反面、実際に購買する際には最寄りのディーラーに足を運んでいます。
私見ではどうも、最寄りのディーラーと価格交渉を行う際の材料を仕入れる手段として、遠方のディーラーとコンタクトを取っているように思われます。
私は、この持論をスティダムに伝えてみました。彼女はそれが実際に起きている事であると認める事はしませんでしたが、幾つかのディーラーは私にいわゆる見込み顧客の一部がそのような行動に出ているケースを知っている、と語っています。
もし、それが事実であるとすれば、このようなWEB経由のリードに対して、その求めに応じて即座に全ての情報を返信する事は得策でしょうか?もちろん、そうではありません。問題は、買いそうなポーズをしているだけの見込み顧客をどう判別するかです。
スティダムは、リードのスコアリングを、ディーラーがその限られた人的資源で成約率の高い見込み顧客を判別する手段として推奨しています。
自動車メーカー10社でのリードのスコアリングを通じて、アーバン・サイエンスでは以下の3つのカテゴリーを確立しました。
- 至急: 購買の意思を既に固めていると思われる
- 優先: 購買の意思は高いと思われるが、コンサルティングやインセンティブが必要かもしれない
- 標準: 購買の可能性は低いと思われるが、フォローには値する
WEB経由のリードを評価するために使用される情報は、その見込み顧客の購買履歴を含む自動車メーカーから提供されるデータなど、様々なソースから得られます。過去の振る舞いが将来の行動を予測するのです。
購買を予測する他の情報としては、自動車リース契約の状況、イベント / 店舗への来場履歴、リード送信者の郵便番号などがあります。
見込み顧客の本気度合いを測る別の指標として、リード送信の際、コメント欄にどの程度の書き込みをしたかが挙げられます。コメントの量が多ければ多いほど、本当に買う気である場合が多いからです。
リードのスコアリングに批判的な人もいます。Black Book Onlineのプレジデントであるマイク・マクフォールは、「リードのスコアリングに対する確固たる評価はまだ出ていない」、「事態を悪化させるだけのものだと感じている人もいる」と語っています。
しかし、全てのリードが同質では無い分けですから、スコアリングがディーラーのスタッフに彼らの仕事の優先順位を付けさせる事は確かです。見込みの高いリードにのみ対応すれば良い、と言うのは誤った考えです。見込み薄のリードに対しても「それなり」の対応はすべきでしょう。
マーケティングの専門家の中には、全てのリードには対応するべきで無いと主張する人もいます。 その考えにも一理あるでしょう。
しかし、もし私がメイン州のディーラーで、1月に電子メールによるリードが、例えばカリフォルニアから 届いて、「オープンカーの価格見積りをすぐに送って欲しい」と要望されたとしたら、単に削除ボタンを押すだけの事です。 |